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お米用語集

胚芽精米 〔はいがせいまい〕
玄米精米する際に、胚芽をできるだけ残して精米したものが胚芽精米です。
胚芽の部分にはミネラル・ビタミンなどの栄養素が多く含まれているのですが、普通の精米では、糠層〔ぬかそう〕とともに胚芽〔はいが〕も取り去ってしまいます。胚芽を残して精米すれば、食味と栄養分のいずれも損なわずにすみます。

農林水産省では、“うるち精米のうち、胚芽を含む精米の製品に占める割合が80%以上のものにあっては「胚芽精米」と記載する。”としています。つまり、80%以上の米粒に胚芽が残っていることが「胚芽精米」の条件ということになります。

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白米 〔はくまい〕
玄米精米した状態のお米を指し、精米・精白米ともいいます。
収穫された稲の種子部分(籾〔もみ〕)から籾殻〔もみがら〕を取り去ったものを玄米といい、玄米から糠層〔ぬかそう〕と胚芽〔はいが〕を取り去ったものを白米といいます。また、この処理工程を精米(精白・搗精)といいます。

玄米に比べて白米は、消化吸収と食感・食味がよい代わりに、栄養価は玄米の方が優れています。

店頭に並んで販売されているお米は、主にこの白米の状態のものです。

精米されたお米は、胚乳〔はいにゅう〕の部分を蛋白質や脂肪からなる肌糠〔はだぬか〕が覆っている状態です。炊飯する際には、洗米を行い、これらを取り除いて糠臭さを少なくするほうが、よりおいしいご飯になります。

図

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はさ架け 〔はさかけ〕
稲刈りが終わった後、束ねた稲を棒などに架けて約1~2週間程度、天日(太陽光線)と風によって乾燥させます。この自然乾燥をはさ架けと言います。
呼び方は、地方によって稲掛〔いねかけ〕、稲架〔とうか〕、稲木干し〔いなきぼし〕など、さまざまです。また干し方や形状も、それぞれの地方の気候・風土を反映して特有のものが見られます。

最近では機械によって稲刈り時に脱穀まで行ってしまうことが多くなり、はさ架けの並ぶ田園風景は、次第に見られなくなっています。

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発芽玄米 〔はつがげんまい〕
玄米を30℃の水に24時間浸けて、発芽寸前の状態にしたものが、発芽玄米です。
発芽の際に眠っていた酵素が活性化し、出芽のために必要な栄養を玄米の内部に増やしていきます。そのため、玄米よりもさらに栄養価が高くなります。また、糠層〔ぬかそう〕部分が柔らかくなるため、玄米のように特別な炊き方ではなく、普通の白米同様に炊飯することができます。また、玄米より消化吸収や食味もよいという特徴もあります。

栄養素では特に、血中コレステロール値を下げる効果や、精神安定効果があるとされる、GABA(ガンマアミノ酪酸)が白米の10倍含まれており、健康面でさまざまな効果が期待されています。

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被害粒 〔ひがいりゅう〕
米穀検査では、登熟中または収穫後に虫、熱、カビ、菌などによって、損傷を受けけた米粒を被害粒としています。
  1. 奇形粒
  2. 発芽粒、芽ぐされ粒
  3. 胴割粒
  4. 茶米
  5. 着色粒
  6. 砕粒
に分類されます。

被害粒、死米、着色粒、異種穀粒・異物混入合わせて15%以上の玄米は、規格外に判別されます。

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ひとめぼれ 〔ひとめぼれ〕
宮城古川農業試験場で開発され、1992年に品種登録された、コシヒカリを母に、初星を父に持つ品種です。
耐冷性が非常に強いため、東北・関東地方を中心に作付けを増やしており、1994年からは、コシヒカリに次ぐ全国2位の作付け面積になっています。

食味はコシヒカリ同様に良く、炊飯時の膨張率が高いので、ふっくらした食感になるのが特徴です。耐倒伏性(稲の倒れにくさ)、いもち病抵抗性ともに、コシヒカリに比べて改善されています。

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ヒノヒカリ 〔ひのひかり〕
宮崎総合農業試験場で開発され、1990年に品種登録された、黄金晴を母に、コシヒカリを父に持つ品種です。
九州・四国・中国地方を中心に作付けを増やしていて、1999年からは、コシヒカリ、ひとめぼれに次ぐ全国3位の作付け面積になっています。

食味はコシヒカリ同様に良く、耐倒伏性(稲の倒れにくさ)、いもち病抵抗性ともに、コシヒカリに比べてやや改善されています。

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深水栽培 〔ふかみずさいばい〕
稲の栽培期間中、通常より深い水深で水田の水管理を行う栽培方法のことで、近年さまざまな目的のために研究され、活用されています。
寒冷地では冷害対策として普及しています。他に、茎が太くなるので倒伏しにくい、登熟の良い大きな穂に成長する等の効果が期待されます。また、高温障害対策としても有効性が知られています。

さらに、水田の貯水量を増やし、水生生物の生育場所になるなどの環境保全機能も注目されています。

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分搗き米 〔ぶづきまい〕
分搗き米は、精米の精製度を下げて、玄米白米の中間的な状態にしたものです。
玄米を精米して、糠層〔ぬかそう〕と胚芽〔はいが〕を取り去ったものが白米です。そのため、白米を炊飯したご飯は、玄米のそれに比べて、消化吸収がよく、やわらかく、おいしいのですが、逆に食物繊維やビタミンやミネラルなどの栄養素は少なくなっています。

具体的には、白米の一般的な精米歩合が89~92%であるのに対し、98%のものを「3分づき」、96%のものを「5分づき」、94%のものを「7分づき」としています。

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分けつ 〔ぶんけつ〕
植物の成長過程で、根に近い茎の節から新しい茎が枝分かれすることを言います。「分げつ」とも言います。
稲の場合、葉が5~6枚になる田植えから20日後頃から分けつが始まり、1株の苗が20本くらいに分けつします。

分けつが進みすぎると、お米の稔らない「無効分けつ」が増えるので、中干しを行って、必要以上の分けつを抑制します。

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米穀検査 〔べいこくけんさ〕
農産物検査法に基づいて行われる、お米に対する農産物検査のことで、お米の生産者は、任意でこれを受けることができます。
検査は、品位等検査と成分検査に分かれ、品位等検査の項目には、品位検査のほか、銘柄の検査などが含まれます。成分検査では、タンパク質、アミロース、デンプンの含有量が計測されます。

品位等検査によって、
  • 品位規格(1等・2等などの等級)
  • 産地品種銘柄(例:魚沼産コシヒカリ)
  • 年産
が証明され、これをもとにして「JAS法に基づく表示」を行います。お米の生産者は米穀検査を受けることよって、流通業者や消費者に「何年産のどこの産地のなんという品種のお米であるか」などの信頼できる情報を提供すること、及びお米の品質を証明することができます。
●JAS表示例(単一原料米の場合)
JAS表示例(単一原料米の場合)
●JAS表示例(複数原料米の場合)
JAS表示例(複数原料米の場合)

品位規格の基準は下の表のとおりです。
●米の農産物検査規格
米の農産物検査規格

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