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お米用語集

作況指数 〔さっきょうしすう〕
農作物の作柄のよしあしを示す指標です。10a当たりの平年の収量を100として、その年の10a当たりの(予想)収量を数値で表したものです。
お米の場合、平年の収量の値は、過去の収量をもとに、気象の影響や栽培技術の進歩を加味して農林水産省が推定したもので、単純な過去の平均値ではありません。

区分は次の通りです。
作況指数 作柄
106以上
102~105 やや良

99~101

平年並み
95~98 やや不良
91~94 不良
90以下 著しい不良

毎年農林水産省により全国的な調査が行われて公表されています。

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色素米 〔しきそまい〕
玄米の糠層〔ぬかそう〕に色素が含まれているお米です。
アントシアニン系色素を含む「黒米〔くろまい〕」、タンニン系色素を含む「赤米〔あかまい〕」、葉緑素を含む「緑米〔みどりまい〕」などがあります。

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自主流通米 〔じしゅりゅうつうまい〕
1969年の食糧管理法の改正で創設された、政府を介さずに流通するお米の区分です。
1942年制定の食糧管理法のもとでは、お米の流通はすべて政府が管理しており、農家が生産したお米は、自家用を除いてすべて政府が買い上げていました。やがて戦後の食糧不足が解消され、価格が高くてもよりおいしいお米を求めるようになった消費者の要求に応えるため、政府は自主流通米を創設し、これに対して従来の政府を通して売買されるお米を、政府米としました。

これによって農家は、付加価値の高いお米を生産すると、それに見合った価格で販売することができるようになりました。そのため生産の中心は、次第に政府米から自主流通米へ移っていきました。

さらに、1994年に食糧管理法の廃止を前提に、「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律」(食糧法)が制定され、政府米と自主流通米を合わせて計画流通米とし、新たに計画外流通米が公認されますが、2004年の法改正時に、これらの区別はなくなり、以後は、民間流通米と、備蓄米として売買される政府米という区別のみになりました。

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死米 〔しにまい〕
イネの登熟がかなり進んだ段階で、倒伏などによって登熟が阻害され、米粒の大部分が粉状質で、光沢がなく不透明になった米粒のことを言います。
色によって青死米と白死米に分けられます。

籾すりや精米の工程で、砕米として除かれるので、市場で販売されている白米に混ざっていることはほとんどありません。

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主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律
〔しゅようしょくりょうのじゅきゅうおよびかかくのあんていにかんするほうりつ〕
それまでの食糧管理法に代わって1994年に制定された法律です。通称「食糧法」または「主要食糧法」と呼ばれています。
お米と麦の需給・価格の安定を目的とし、生産者の自主性を生かした稲作生産の体質強化、市場原理の導入や規制緩和による流通合理化などの方針が示されています。

具体的には、生産者が自由に販売できる計画外流通米の制定、卸売・小売業者の新規参入規制の緩和などが盛り込まれています。

また、1993年に実質的なお米の輸入を開始したことを受けて、お米の輸出入に関する規定が設けられました。

2004年に改正され、以後「改正食糧法」と呼ばれています。

●主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律

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食糧管理法 〔しょくりょうかんりほう〕
1942年に食糧の需給と価格の安定を目的として制定された法律です。
この法律によって、太平洋戦争の戦時体制下で、国民に必要な食糧(主としてお米)を確保するため、政府がお米の生産・流通を管理統制する制度が確立しました。

戦後、生産技術の発達によって生産量が飛躍的に増えた半面、国民の生活の変化などで消費量が減少したため、政府はお米の在庫を多量に抱えるようになりました。この環境の変化の中で、食糧不足の時代にお米の増産を目的として機能していたこの法律は、しだいに実状に合わなくなりました。

さらに、1993年の冷害による米不足の際に、お米の輸入を行ったことで、政府の食糧管理体制は、大幅に改革を迫られることとなり、1995年「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律(通称、食糧法)」の施行に伴って廃止されました。

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食料・農業・農村基本法 〔しょうくりょう・のうぎょう・のうそんきほんほう〕
農業基本法(1961)に代わり1999年制定された法律です。
旧基本法が農業の発展と農業従事者の所得と生活水準の向上を目的とし、生産者中心の体系であったのに対し、新基本法は国民的な視点から、農業だけでなく、食料・農村の分野まで対象を拡げています。

生産者と消費者、都市と農村の共生を目指し、「食料の安定供給の確保」「農村の多面的機能の発揮」「農業の持続的発展」「農村の振興」を実現していくことを基本理念としています。

●農林水産省|食料・農業・農村基本法のあらまし

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食料自給率 〔しょくりょうじきゅうりつ〕
食料自給率とは、私たちが食べている食料のうち、どのくらいがその地域で作られているかという割合のことです。
食料自給率には3種類の計算方法があります。
重量ベース自給率 国内生産量、輸入量などを、その食品の重量から計算した自給率の値。食品別の自給率計算に使用されています。
カロリーベース総合食料自給率 食料の重さは、米、野菜、魚、どれをとっても重さが異なります。重さが異なる全ての食料を足し合わせ計算するために、その食料に含まれるカロリーを用いて計算した自給率の値をいいます
生産額ベース総合食料自給率 カロリーの代わりに、価格を用いて計算した自給率の値をいいます

日本のカロリーベース総合食料自給率は最新値(平成20年度概算値)で39%です。

●農林水産省|食料自給率の部屋

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出穂 〔しゅっすい〕
稲の穂が出ることを出穂と言います。田植えをしてから早稲(わせ)では約50日、晩稲(おくて)では約80日後が出穂の時期に当たります。
稲は出穂すると間もなく開花し受粉します。その後籾の中で胚が完成し、胚乳には光合成によって作られたデンプンを蓄えていきます。これが、私たちが食べるお米になります。

出穂した穂の割合が水田全体の40~50%に達した日を「出穂期」といい、80%に達した日を「穂揃い期」といいます。

稲の花←稲の花

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白未熟粒 〔しろみじゅくりゅう〕
成熟していないお米の粒である「未熟粒」のひとつです。
稲の登熟期に高温や日照障害などの強い影響を受けると、お米にデンプンが十分に蓄積されないまま登熟を完了してしまいます。デンプンの詰まらなかった米粒には、空気の隙間ができており、これが光を乱反射して一部または全体が白く濁ったように見えます。

白濁する部位によって乳白粒、基部未熟粒、背白粒、腹白粒、心白粒などと呼ばれており、これらを総称して白未熟粒としています。

「しらた」と呼ばれることもあります。

白未熟米は見た目が悪く、味もよくないため、品質の悪いお米になります。

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新規需要米 〔しんきじゅようまい〕
農林水産省が食糧自給率向上を目的として制定した、主食用米や加工米とは異なる用途に活用されるお米のことです。
同省の「米穀の生産調整実施要領」では、「飼料用、米粉用、輸出用、バイオエタノール用、青刈り稲・わら専用稲・稲発酵粗飼料用稲・主食用以外の用途のための種子、その他その用途が主食用米の需給に影響を及ぼさないもの」と定義されています。

同じ米粉用でも、和菓子・煎餅等は従来から加工用米として取り扱われているので除外されますが、パン・麺等の新規用途は新規需要米として取り扱われます。

生産者にとっては、新規需要米を生産しても、生産調整を行ったと同等にみなされるというメリットがあります。助成金の交付対象にもなっていますが、予め実需者との出荷契約がなされていることなどが要件になっています。

食料自給率の改善だけでなく、遊休農地対策としての効果も見込まれますが、需要の拡大と供給先の確保、生産コストの削減、主食用米への横流れ防止などが課題となっています。

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水稲 〔すいとう〕
水の中で育つイネのこと。現在国内で栽培されているほとんどのお米が水稲です。
日本に最初に伝来した稲作は、陸稲栽培であったと考えられますが、弥生時代以降は水田耕作による水稲栽培が中心になりました。

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政府備蓄米 〔せいふびちくまい〕
国内産のお米が不作になった場合にも、価格の値上がりを防ぎ、消費者にお米を安定して供給していくため、食糧法という法律で、一定量のお米を蓄えるよう定められています。この蓄えてあるお米のことを「政府備蓄米」といいます。
毎年6月末時点で100万t程度の備蓄を目標にしています。

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政府米 〔せいふまい〕
現行の区分では、“政府が定めた計画に則して出荷された米のうち、政府に売り渡されたもの”、及び“輸入米のうち、政府が取得するもの”が政府米とされています。
1942年制定の食糧管理法のもとでは、お米の流通はすべて政府が管理しており、農家が生産したお米は、自家用を除いてすべ政府が買い上げていました。やがて戦後の食糧不足が解消され、価格が高くてもよりおいしいお米を求めるようになった消費者の要求に応えるため、1969年には政府を介さずに流通するお米を自主流通米とし、これに対して従来からの、政府を通して売買されるお米を、政府米としました。

1994年に食糧管理法の廃止を前提に、「主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律」(食糧法)が制定され、政府による作付け計画に沿ったこれまでの政府米と自主流通米をあわせて計画流通米とし、計画外流通米が公認されました(計画流通米制度)。

2004年に食糧法が改正され、計画流通米と計画外流通米の区別がなくなり、以後政府米は、現行のもののみとなり、それ以外のお米を民間流通米と呼んでいます。

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精米 〔せいまい〕
玄米から糠層と胚芽を取り除く処理工程を精米(精白・搗精)といいます。精米された状態のお米のことも精米といいますが、白米の項目で説明していますので、ここでは処理工程としての精米について説明します。
古くは籾〔もみ〕を臼〔うす〕に入れ、杵〔きね〕で搗いて〔ついて〕籾摺り〔もみすり〕と精米とを同時に行っていました。その後水車を動力にした精米が行われるようになり、大正時代には大型の精米機が普及し始めます。現在の精米機の精米方法は、砥石ローラーで研磨する研削式と、米同士の摩擦で糠層〔ぬかそう〕を削る摩擦式があります。

玄米の重量に対し、精米を行ったあとの白米の重量比を「精米歩合」といい、一般的な白米の精米歩合は89~92%です。

●ライスフレンドの精米工程

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整粒 〔せいりゅう〕
米穀検査では、白米玄米のうち、未熟粒、被害粒、死米を除いて、大きな障害のない米粒を整粒としています。
全体が半透明で白濁したところがなく、粒の形に大きな損傷のない「完全粒」の他、腹部に基準以下の不透明部分のある「腹白粒」、粒の中心部に基準以下の不透明部分のある「心白粒」、果皮に葉緑素が残っていて緑色をした「活青米」も含みます。

米穀検査では、整粒の割合により、1等級、2等級、3等級、等外、規格外を判別します。

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積算温度 〔せきさんおんど〕
毎日の平均気温を合計したものを積算温度といいます。
成長に温度の影響を受けやすい作物の栽培では、農作業の時期を予測する目安として、よく利用されています。

稲の場合であれば、品種や地域によって、発芽積算温度や登熟積算温度が経験的に知られているので、例えば、開花の日から平年の平均気温を累計すれば、稲刈りの日を予測することができます。

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